新たな魔法少女モノの金字塔を打ち建てられるか? 「魔法少女まどか☆マギカ」 第1話感想

新房昭之×虚淵玄×蒼樹うめ×シャフトというものすごい面子で作られたオリジナルアニメ「魔法少女まどか☆マギカ」。その第1話の感想を書いていきます。
TVアニメーション「魔法少女まどか☆マギカ」公式サイト



1話を通して見て思った事は、まず、明るいシーンと暗いシーンがとてもハッキリと分かれている、という事。例えばOP前のシャフト臭全開のシーンや、終盤のキュゥべえと出会うシーン等、魔法に関わる部分は徹底的に暗く、逆に日常シーンはガラス張りの建物がたくさん出てきたりスケルトンだらけのCDショップだったりでものすごく明るく作られてるなぁと。シャフト独特の表現方法も相まってこれらがより際立って見えるようになっています。自分はシャフトの演出はあまり好みではないのですが、この「魔法少女まどか☆マギカ」においては、今の所いいように作用してるように感じました。
あとは予想外の組み合わせのスタッフなので話も1話からカオスになるのかなと思いきや、大まかな話の流れは割と分かりやすく作られているなぁという事です。OP前のシーンはまだ謎ですが、それ以降は日常を過ごす主人公がある日謎の転校生等に出会うという割と王道な展開だったんじゃないでしょうか。この手の話にありがちな説明なき専門用語の連発とかもなかったですし。
これら2点が自分が感じた事です。
で、結局面白かったのかどうかと聞かれると、自分の答えは「面白かった」です。
1点目に挙げた明暗のハッキリさで、画面から目を離さないようにし、しかしそれだけだと演出だけが目につき、話が蔑ろになるという問題が発生すると所を、2点目に挙げた話の分かりやすさによって解決しているような印象を受けました。逆に、話がシンプルで薄っぺらくなりそうな所を演出で奥深さを表現している、とも取れますね。
いずれにせよ双方がいいように相互作用を起こし、30分が短く感じられました。


このアニメが放送される前から気になっている点が1つあって、それは同じ魔法少女アニメ「魔法少女リリカルなのは*1との差別化ができるか、という点です。(自分は「なのは」大好きです。)
今の所、1話だけを比較すると似ている部分もありましたが、演出の明暗のハッキリさ(特に暗いシーン)が「それだけじゃない」と感じさせるようになっていてよかったと思います。上記でも少し触れましたが、「魔法」が出てくるシーンが全部暗いのが気になります。味方っぽい魔法少女*2が出てきて魔法らしき物でまどか達を助けるシーンですら背景は暗いですからね・・・。「魔法」の捉え方がなのはとは変わってくるのかな、と感じました。


2話以降、どのように「まどか☆マギカ」らしさを出してくるのか非常に楽しみであります。そしてそう思わせた1話はとてもいい出来だったと思います。